研究における基礎力:データから次の一歩を抽出

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最近は確立された実験方法も多くなってきました。
キットも充実してきています。

キットは本当に便利で、そのとおりやれば結果を得られてしまいます。
ではそれで結果を出せば、論文が書けるか?というとそうではありません。

結果と結果の間にはそれをつなぐ論理性が必要です。
そこには基礎力が重要になると思っています。

要点

実験結果は単に結果である
例えばプロテオミクス
得られる結果は単にタンパク質のリスト
→そこからどう踏み出すか?
タンパク質が何に関与しているか、から予測
過去の知見を組み合わせて、次のアイデアを創出

実験結果から考えること

「結果を得られる」というのは

  • 学術的に新しい知見を得られた
  • 単にデータが出た(それによって生成物などを確認)

の2つがあります。この2つは分けて考えなければなりません。

データはデータでありそれ以上でもそれ以下でもない

例えば、プロテオミクスについて考えてみましょう。
外注で行える会社もありますし、サンプル調製のためのキットも多く出ています。

プロテオミクスの実験によって得られるデータはタンパク質のリストです。
ですが、そのリストはただのデータの羅列です。
新たな研究のタネとなる新規性が含まれるかもしれませんし、そうではないかもしれません。
そのデータを見るだけではわからないのです。

データから次の一歩を抽出するために

そこで必要になるのが「データ解析」です。
リスト内に含まれるタンパク質が何に関わっているのか
アミノ酸配列に特徴があるのか
などを見ていきます。

その中で得られたデータに特徴がないかどうかを探っていきます。
それが次の一歩につながります。

一歩の踏み出し方は基礎力が関連

この「得られた結果からどう一歩踏み出すか」というのが重要な点です。
実験は機械でもできますが、次の一歩は人間が考えるべきところです。

もっというと、この結果を出せば、こう一歩が踏み出せるはずという予測があるはずです。
キットの使用は目的ではなく、手段であるべきなのです。

そのときに大事になるのが、基礎の部分です。

この一歩は主に過去の知見の組み合わせあるいは変形(視線の変更)によるものというのがほとんどです。
だから知見が多い方が組み合わせのパターンが増えて、アイデアが生まれやすいと考えています。

もちろん根拠となる実験結果が必要なので、学習とのバランスがどちらかに偏ってはいけません。
うまく両輪に置いてやらなければなりません。

まとめ:研究が楽になることはない

キットなどが多く販売されているから、実験が楽になるということは決してありません。
むしろスピード感をもってやらないとならないので
気を抜くと、他のところに先に成果を出されるということにもなりかねません。

一層「基礎力」が重要になるのではないかと思います。

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