研究者の派遣社員の実情(1)~待遇と仕事~

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今回の記事は、昨日ツイートした予告に基づいた記事になります。

簡単に私について書くと、博士を修了して博士号を取得後、研究者派遣をメイン事業としている会社に新卒で入社しました。
普段は常駐型の派遣社員としてとある企業にて研究開発に携わっています。

まだ派遣先は1社目ですし、社歴も浅いので見えていない部分も多いですが、これから就活をする大学院生や自分のキャリアに迷う研究職の人たちに雰囲気は伝えられるかなと思います。

そこで、研究者派遣の業界で数年働いてきて感じた私見を書いていきます。
最初に想像していたイメージとは違う部分もありますし、正直運としか言えない部分もあります。また、修士と博士でも異なる部分はあります。

あくまで私の観測範囲なので、会社や環境によって異なることがあると思いますが、1つのケースとして参考にしていただければと思います。

なお、記事中では研究職のうち、化学系・製薬系などの正社員を「企業研究者」、派遣される研究者を「派遣研究者」と書きます。

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不安定なんじゃ?~雇用形態と給与面~

これが一番に挙げられる懸念点でしょう。
最近ではメディアにもよく取り上げられるようになったため、「派遣」という言葉に不安定というイメージをもってしまうのは仕方のないことでしょう。

ただ、研究職派遣会社には、研究者と派遣会社は正社員契約を結びます。
その後で専門分野に合わせて派遣先を選定し、その派遣先の会社と派遣契約を結ぶという流れになります。

要するに、雇用される会社と実際に働く会社が違うだけで普通の正社員です。
ボーナスも出ますし、家賃補助、有給休暇といった福利厚生は派遣会社のルールが適用されます。

ただ、化学系や製薬系の研究職と比べると給与は低いのが実情です。こういうのは業界で決まるものですので、個人でどうこうできるものではなく、受け入れるしかない点です。

とは言っても、修士卒で製薬企業研究職に就職した後輩よりも給与が低いということには耳を塞ぎたくなります…。

学生時代の専門を活かせる?

私がこの職種で一番のメリットとして考えていたのが「専門分野を活かせる」という部分でした。

企業研究者は、その企業の研究に合わせて知識を習得していくこともあるため、専門ど真ん中でできることは少ない。

対して、派遣研究職では自分の専門分野や習得技術から派遣先を探していくので、専門を活かせる場合が多い。

それは半分正解で、半分間違いです。

実際は依頼内容によることが多く、運も関わってくる部分になります。
同僚に聞いても、結構学生時代の専門と違うことをやっている、という人は多いです。

こうなる原因として、いくつか考えられることがあります。

  • 専門分野がニッチなために、適応する依頼がない
  • 派遣先を選ぶ人に研究が分かる人が少ない

専門分野がニッチで合致する依頼がない

会社には色々な依頼が舞い込んできていますし、営業の方も毎日新規顧客を開拓するために奔走しています。

それでも専門分野がニッチであると、対応する依頼がないということもあるでしょう。
実際に私の派遣先も、専門分野と合致しているわけではありません。

学生時代にサブでやっていた知識や技術を使って仕事をしています。

これはある意味仕方がない部分かもしれません。

派遣先を選ぶ人に研究が分かる人が少ない

ここは最近改善しつつあるかもしれませんが、現状もう一歩かなと思います。

私の周りにいる営業さんもそうで、研究に関わっていた人ではありません。ですので、そもそも「専門」という言葉が示す範囲の広さが我々研究者側と異なり、かなり広いのです。

ケミストなのかバイオなのか、ぐらいの判別はできても、細胞を使った解析が得意なのかリコンビナントを扱うのが得意なのかの区別は難しそうです。

ただ、最近は研究をやっていた人が営業に転身するという話もあるので、徐々に改善していくのでしょう。

派遣先ではどんな仕事をする?

仕事内容に関しては派遣先がどんな仕事をすることを求めているかにかかっています。

プロジェクトの概要を渡されて、実験の方針から考えていく依頼もあります。
その人はがっつり派遣先の正社員と変わらずにやります。

ある人はプロジェクトのリーダーを任されているという話もあります。

反対に分析関係の部署への派遣だと、特定のほぼ決まった業務を行うという場合もあります。

派遣先も企業・大学さまざまで、大学で基礎研究に関わっているという人もいます。

1つ面白かったケースを紹介します。

大学院を出て派遣研究者になりましたが、そのまま出身の研究室に派遣で行ったという人がいました。しかも学生時代と同じテーマを続けたようです。
慣れた環境というのは楽だが、ボス(教授)に学生のようなノリで雑務もやらされることがあることがデメリットだと言っていました。

特殊なケースだとは思いますが、逆に言えばある程度何でもありな側面もあるのでしょう。

まとめ:第2段更新予定&業界について知る重要性

第1段はこの辺で終わりにします(”BREAK”のあとに終わりかよ、というツッコミはなしで…)。
近いうちに残りも公開していければと思います。

書こうと思っているトピックを挙げておきます。

  • 仕事(研究)内容にどこまで関わることができるか?
  • 修士と博士で違う部分はあるか?
  • 派遣会社の同期との関係はどうか?
  • こんな人に向いているのではないか?

どの業界にも問題点はあり、そこを挙げていたらきりがありません。
重要なのは、いいところと悪いところを知り、自分が身を振る業界をどうするのかを考えることだと思います。

もちろん、私も含め、現在研究職として働いている人も例外ではありません。
そのためには情報が必要となります。

これからも感じたこと・考えたことはどんどん記していこうと思っています。

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公開日:2019年10月5日