学生がどこまで研究テーマにこだわるべきなのか?

research-theme-consideration 大学院生活

研究はうまくいくことばかりではありません。
失敗した実験について考え、ようやく結果を出すことができます。
小さなつまずきであれば、教員のアドバイスで解決していくでしょう。

問題は長い期間かけて取り組んでも改善が見られなくて、袋小路になってしまった場合
そんなときにどう考えるのがいいのかについて私の考えを書いてみました。

まずはそもそも研究テーマにも種類があると思っているので、それについてまとめています。
結局はそのまま続けるかテーマを変えるかの2択ということになるのですが、その際にも考えるべきことというのをまとめています。

今は卒論などに取り組んでいる真っ最中だと思います。
まとめるのに精一杯かもしれませんが、まだ研究室生活が続く人、これから始める人も、ぜひ先のことを考える時間というのも設けてみてほしいと思います。

研究テーマに関する考え方

特に大きなラボの場合、教員は学生1人1人の実験の状況を把握しきれません。
まだできそうなのか、厳しいのかは実験者が一番体感としてわかっています。きついと思ったら相談してみましょう。

そもそも、研究テーマには私は3種類に分類されると思っています。
自分のテーマがどの立ち位置なのか把握しましょう。

  1. 結果が出るのかはっきりしないが、出た場合は大きなインパクトを残せる挑戦的なテーマ
  2. 実験をすれば結果がある程度出ると想定されるテーマ
  3. 途中で取り組んで活かされていない(止まっている)テーマ

理想をいうと、上記3つに該当するテーマをそれぞれ設定するのが最もリスクが少ないと思います。
しかし、現実的にはそのようなテーマ設定をしているラボは多くはないでしょう。

2番の場合は、(本人が楽しいかはともかく)結果は出るでしょうから、形としては残ります。
問題は残り2つである。1番ではそもそも結果が出せるか確証がなく、リスキーです。
3番は色々なケースが考えられますが、進行が止まっているのは理由があります。単に人手がないからと言う場合もありますが。

解決が望める場合:現テーマで解決策を模索する

当然、解決できそうなら現在のテーマを継続することも選択肢に入ります。と言っても、そのまま現状維持では単なる問題の先延ばしです。
現状を打破するための何らかのアクションを取る必要があります。
そのために以下のことが考えられます。

研究室メンツとディスカッション

普段研究室のメンバーとはどのくらいディスカッションをするでしょうか。
何か結果が出たときは直接指導してくれている先生にのみ報告する?
経験に基づいた現実的なアドバイスをしてくれるかもしれませんが、実験に関しては実験した人にしかわかりません。

最も実際に手を動かしていて、実験に近いのは研究室の学生です。
困ったことや悩んでいることがあったら、別テーマの学生でも話してみれば何か有益なアドバイスが貰えるかもしれません。

実験の進め方などで困っているのなら聞いてみるのがいいのではないでしょうか。

文献で解決のヒントがないか検索

別のタンパク質などで同じような手法で実験をしている、もしくは同じような現象を見たいと思っている論文があれば、その手法が参考になるかもしれません。

そのまま採用できることは少ないと思うが、自分のタンパク質の性質に合った工夫をすれば成功確率が上がるでしょう。

また、別視点からのアイデアも浮かぶかもしれません。

他研究室の人に話すのも面白いかも(話せる範囲で)

多少思い切った方法ではありますが、他の研究室の友人に話してみるのも面白いと思います。
研究対象が違うだけで、手法などは似通っていることも少なくありません。

私は理学部の化学科出身なのですが、同じ理学部の生物学科にも似たような分野の研究をしている研究室がありました。他にも、薬学部にも交流のある研究室がありました。

たとえ分野は同じでも、得意な手法や考え方などは研究室によって異なるものです。
自分の研究室では出なかった発想が出てくることも珍しくありません。

もちろん話していいこと、悪いことは研究室のスタンスによりますので、ボスの方針をしっかりと聞いた上でやってみましょう。

解決が厳しそうな場合:別テーマに手を付けてみる

手を尽くしたが、突破口が開けないとき。
そういうときは思い切ってテーマを変えるのも手です。

研究室では学生が頻繁に入れ替わりますので、その中で凍結されたテーマがあるはずです。
あるいは、文献を探してみて自分でめぼしいテーマを見つけてきてもいいでしょう。

いきなりは変えない

うまくいかないからといって、すぐに投げ出すことはしないほうがいいと思います。
必ず研究は壁が存在します。取り組むべき壁なのかという見極めは難しいですが。

まずは新旧のテーマを並行させてみましょう。
解決法を模索しつつ、新しいテーマの実験をトライしてみるくらいの感覚です。

どうにもならないならテーマを変えてみよう!

決して勧めたいというわけではないのですが、そこまで難しく考える必要もないのではとは思っています。

拘りすぎるのは損ですし、何より研究が面白くなければモチベーションも上がってきません。

とんでもなく大きい決断に見えるけど、実際はそんなことない

最初に与えられたテーマだけでそのまま来ている人はほとんどいません。
教員でもテーマが一貫しているという人は少ないのではないでしょうか。

学部→院で所属を変えている(=テーマも変わる)人というのもよく聞きます。
それだけよくあることなのです。難しく考えすぎることはありません。

これまでの経験が無駄になるわけではない

テーマを変えたからと言ってまた一からというわけではありません。
もちろんデータはまた一から積み上げる必要はありますが。

でも、あなたはすでに前のテーマで大腸菌を培養の仕方もわかりますし、クロマトグラフィーを使ってタンパク質を精製することもできるのです。
精製するバッファ組成などが異なるだけで、同じ研究室にいれば、基礎の部分は同じです。
その分、最初とは異なり、一歩目の踏み出しが早くできます。

寧ろ、テーマを変えたことでこれまで研究していた学生とは違うフレッシュな(違う)視点で研究を見れる可能性もあります。

前のテーマと新しいテーマを両方取り組んだあなただからこそ出る視点になります。
これによって研究が前進することもあります。取り組んだ時間とは比例しません。

まとめ

「簡単に諦めない」というのはすごく大事なことです。
与えられたテーマだから、自分でいいところまで持っていきたいという気持ちもわかります。

でも、研究をやっているからには、バンバン結果を出して、学会・論文などアウトプットして反応をもらい、ディスカッションするほうが楽しいと信じています。

学生なので、テーマ変更が失敗であったとしても失うものは少ないです。
(そのために3つの視点のテーマを持っているべきなのです。)

このことから、挑戦は恐れずやるのがいいのではないかと私は思います。

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