博士号の取得:博士課程の在籍中に気をつけたいこと

分析 大学院生活

博士号を取るということは、研究者として認められたという一つの形と言えます。
実験、研究成果の発表など、研究に必要な力を一定のレベル以上に高める必要があります。

私も博士号を取りましたが、博士課程のときは考えが至っていないところがいくつかありました。
それに気をつけていれば、博士課程の限られた期間でもっと自分を高められたかなと思っています。
今回は「自分が博士課程でもう少しこうしておけばよかったかな」と思うことを記していきます。

博士号に努力賞はない

博士課程を修了し、学位を取得するためには

  • 学位取得要件を満たす
  • 学内の学位審査に合格する

といったステップが必要になります。

学位取得要件は所属ごとに異なりますが、少なくとも決められた時期までに学術誌に論文が掲載されることが必要にあります。
そして、研究成果を博士論文にまとめ、学位審査を受けることになります。

博士課程はどれだけ頑張ったかという努力賞というものは一切ありません。
博士論文の内容が博士の学位を与えるに値するか、という視点で審査されます。

審査に不合格の場合は、学位が出ませんので、次の機会に挑戦するか、単位取得退学となります。

博士課程の3年間は短い

当然のことですが、短期間で学位に値する結果を出し、博士論文をまとめることは不可能です。
博士課程の3年間でどのように研究を進めるかが重要になります。

新しい実験に取り組もうと思うときに考えること

博士課程への進学当初、3年間という期間をとても長いと思っていました。
これだけ時間があれば、色々研究の手を広げられるだろうと考えていました。
研究室でやっていないような新しい実験にも取り組みました。

しかし、この考え方は間違っていました。
研究する上で3年間はあっという間に過ぎていきます。
もちろん、研究を深めるため新しい実験に挑戦すること自体は悪いことではないです。
ただ、時間があるからと安易に広げず、その実験が必要なのかをもっと考えるべきでした。

一貫した博士論文を仕上げるために

安易に実験を行ったツケは博士論文をまとめる時に払うことになります。
時間があるからと色々な実験に手を出してしまうと、最後に風呂敷をしまえなくなってしまいます。
そうすると、博士論文内の構成に無理が出てくるため、論理の一貫性が出なくなってしまいます。

これでは書く方も、どうにか論理をつなげようという書き方をせざるを得ません。
どうにか参考文献を探し、論理をこねくり回すやり方は辛いです。

こうならないためにも、研究の到達点を予測しつつ、どの方向に進めるか、を考えましょう。
もちろん、自分だけでは見えないので指導教員とよく相談しましょう。

実験はStep by step

実験に関しても、やみくもに実験していてはいけません。
実験した結果から言えることを読み取って議論し、次の実験の方針を練るの繰り返しです。

これが論文の議論の内容に繋がり、果ては博士論文の内容にも繋がります。
実験の結果を議論し、次の方向性を決めるというステップを一歩一歩進めるのが良いです。

夜遅くまで実験していても、博士論文に使われないデータばかり取っていては修了できません。
反対に言えば、指導教員とよく相談しながら進めると、ここぞというとき以外は夜を徹して実験しなくても、良いデータを継続して出すことができます。

最後に:博士課程は存分に研究にのめり込める貴重な期間

ここまで読んでいただいた方の中には、博士課程に対してネガティブなイメージを持った方もおられると思います。
学位は決して楽に取れるものではないですし、取ることがゴールでもありません。

修了した後振り返ったときに、一番研究にのめり込めたのは博士課程のときでした。
研究分野の知識も付き、自分であれこれ考えながら研究をするのは純粋に楽しかったです。

私は進学してよかったと胸を張って言えます。
しかし、在学中、上に書いたことに気をつけられればもっと力が付いたのかな、という後悔もあります。

少しでも参考になる部分があれば幸いです。

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