研究室内での発表(セミナー)での資料作成で気をつけるべきこと

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研究室に入ったら誰でも避けられないのは、論文紹介(ジャーナルクラブ・雑誌会)ともう一つが研究発表(セミナー)です。

多くの人によっては大変で憂鬱に感じるイベントかもしれません。
データを整理して資料を準備し、メンバーの前で発表し、先輩や教員の質問に答える。

あぁ…こう書くだけでも暗い気持ちになってきますね。
私も結果の解釈に悩み、徹夜で資料を作ってなんとかこなしたこともあります。

ただ、これは一研究者になる上で、ものすごくいい練習になります。
たとえ、研究者にならないとしても、物事を論理的に述べる力になります。

もちろん、セミナーでできなければ、学会などの発表も成功することはありません。

苦しいけども意味のあることです。
大事なのは、どうしてやるのか?をしっかりと理解することです。

本記事では、以下のことについて書いていこうと思います。

  • なぜ研究室セミナーを行うのか?
  • 発表資料を作成するときのポイント

これから発表資料の作成を控えている人、どういうものなのか感じを掴みたい人はぜひご一読ください。

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なぜ研究室内で研究発表を行うのか?

具体的な部分に入っていく前に、そもそもなぜ研究室内セミナーを行うのかを整理していきましょう。

もちろん教員によって色々な考え方があるので、すべて納得できるものではないとは思いますが、私の考えを記します。

研究の進捗状況の共有

自分の研究がどこまでどのように進んでいるかを研究室内で共有すること。これが第一です。

ラボミーティングで定期的に共有をしているはずですが、ここではもう少し俯瞰的に、そして中長期的な研究の方向性について客観的に見ます。

ラボミーティングでは1週間程度のスパンで実験内容を振り返る場です。

これによって次にやることは決まりますが、研究の大きな目的に適う内容なのか?については見にくいです。
セミナーでは、これまでの研究の流れを発表することによってその点を補います。

研究結果について議論を行う

もちろん、研究の議論(ディスカッション)を行うことも重要な役割です。

研究をしていて結果が出たとしても、それが仮説通りかそうでないかだけで判定して終わり、ではありませんね。

ではあなたは自分の持っている結果について、以下のことが論理的に述べられるでしょうか?

  • どうしてその結果が出たのか(結果が示すものとは)?
  • その結果が妥当なものか(方法論・可能性の誤解)?
  • 妥当だとすると自然科学の研究にどのような影響を与えるのか?

上記をしっかりと論理展開することは自分の研究の立ち位置、インパクトを左右する部分になります。ここを疎かにするとやっただけで終わりになってしまうので、非常にもったいないです。

いい食材があったとしてもうまく調理ができなければ、美味しい料理にならないのと同じです。

しっかりと調理法を考えるのが、研究室内セミナーという機会です。

研究内での自分の立ち位置の整理

研究の世界には、競合しているグループが存在することがあります。
その中で自分の研究にしかない、オリジナルな視点やアプローチがあるはずです。

ポイント

本来、研究とはオリジナルであるべきものです。あなたがオリジナルではないと思っていても、教員はオリジナルと思ってテーマを提案しているという場合もあります。

上述した議論の部分と似ている部分もありますが、セミナーを通して研究の立ち位置を整理することができると、学会でもどのように紹介していくとわかりやすいかが考えやすくなります。

比較的小規模な場で場数を踏むこと

これは学生の教育的側面からくる視点になります。
学会発表などの機会があっても、いきなり行ってうまくできるものではありません。

なので、研究室内のセミナーという非公式な場で発表を体験することによって、アカデミック流の研究発表のやり方を学ぶというのも重要な役割です。

発表資料作成時のポイントの概要

ジャーナルクラブと似たようなところがありますので、以前に書いた記事もぜひ参考にしていただければと思います。

ジャーナルクラブとの大きな違いとしては、「他人の研究の紹介か」と「自分の研究経過の報告・議論か」という点です。

よって、目的は全く違う発表にはなります。ですので用いる発表資料も異なる点はあって然るべきです。

その点についてピックアップしていきましょう。
なお、研究室で方針が示されているのならば、当然ですがそれに従いましょう。

(今までの研究の続きであるなら)イントロは省いてもOK

個人的にはイントロダクション(イントロ)はなくてもいいと思っています。

私の院生時代はイントロも紹介していましたが、教員との話の中でイントロは必要ないのではとなったこともあります(結局、変更するに至りませんでしたが)。

特にルールがなくて、なんとなく継承されている場合は考え直してもいいのではないでしょうか。
時間が節約でき、その分議論に時間を使うことができます。

理由について、以下に述べます。

研究室内で同じ話を何度も聞かされる

イントロは既に研究室内ではだいたい共有されています。そしてそうそう頻繁に変わるものではありません。

研究発表が年2回あるとして、毎回同じ内容を聞くことになります。

そしてテーマが似ている学生がいる場合は、同じようなイントロを使うので、また何回も何回も同じイントロを聴くことになりますね。これは聞いてる方も集中力が保ちにくくなります。

そのため、特段新しいことをやるわけでもなく、続きであれば省略してもOKだと思っています。

ここで注意なのは、学会などで使用する広く一般的な話が必要ないという意味で、前置きなく結果に入っていいと言うわけではありません。

これまでの研究の進捗を簡単に紹介し、フォーカスする部分、研究目的を言えば十分だと考えます。

じゃあイントロはどうブラッシュアップすれば?

とはいえ、イントロ自体は対外的に研究紹介するときには、非常に大事なパートになってきます。

そのため、イントロでうまく自分の研究の核心に導くためにブラッシュアップは必要です。

1つは研究室入って最初のプレゼンを行うとき。ここでは練習の意味も込めてイントロがあってもいいです。

研究室入って数ヶ月だと、結果となる実験データもそんなに多くはないはずなので、イントロをしっかり紹介させることで形に慣れるという目的があります。

それ以外では、学会発表を行うときにイントロをしっかりと作りこみましょう。そして発表練習でコメントをもらいながらブラッシュアップできればいいでしょう。

取り組み途中のデータも紹介

研究室内での発表なので、普段はまだ発表しないような(Preliminaryな)データについても紹介してもいいでしょう。

まだ再現性を確認できていないけど、こんな面白そうなデータが取れた、まだ実験条件が確定できていないからクリアなデータが取れていないといったものでも、どんどん紹介していきましょう。

今後の方策の紹介という意味合いもありますが、実験条件で不備はないかをメンバーにコメントをもらうことができます。

学会では出してはいけませんが、研究室内の発表であることを活かして出してってもいいでしょう。

だからといって風呂敷を広げすぎて、「妄想だ」と思われてしまってはいけません。あくまでデータに基づいた議論を心がけましょう。

次にどうしようと思っているという青写真も示せればいいですね。与えられたテーマかもしれませんが、自分が主体となって進めるんだという気概でやれればいいと思います。

最後に:セミナーの重要性を認識しているかどうか?

研究室内セミナーに臨むうえで、知っておくべきこと、気をつけるべきことを書いてきました。

自分が担当になるのは、少なくとも年2回です。
これが多いのか少ないのかは人によるかもしれませんが、発表の機会を存分に活かすことが、自分自身の成長に大きくつながります。

かくいう私もなかなか結果がなかったり、就活などに忙殺されて手を抜いた発表をしてしまったこともあります。

なかなか一筋縄にはいかないですが、当時はそこまでセミナーの重要性を認識できていなかったため、発表に対してモチベーションが向かなかった側面もあったと思います。

読んでいただいたみなさんには少しでもセミナーの重要性が伝わり、よりよい研究室生活になる手助けとなれば幸いです。

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